2013-10-02

enchantMOON専用革カバー「FUNDOSHI」制作レポート

妄想

タブレット用のカバーやバッグって素敵なのたくさんありますけど、個人的にはカバーって外したあと邪魔になっちゃうのがあまり好きじゃないんです。

ましてやenchantMOONのようなデバイスを鞄やカバーにくるんでしまって、使うたびに鞄からイソイソ出したり、カバー外して仕舞って……というのが嫌で嫌で。

しかし、付属のストラップでたすき掛けにしてむき出しで運ぶのはあまりにも無防備。

というわけで、考えたわけです。NO UIを標榜し、ペンとタッチのみのインプットデバイスしか持たないenchantMOONのフロントエンドであるタッチパネルを守り、かつ、機動性を損なわない形を。


前面はパネルをすっぽり覆う1枚革、そこから続く背面は排熱を考慮しつつ、革の節約と1gでも重量を軽くするため、大きく両サイドを刈り込んだふんどしスタイルになっています。

カバーを留めるホック類など金属部品は本体を傷つけるおそれもあるため、あえて総革造りを選択します。

絵にあるように、構想当初は「Tバックカバー」と呼んでいました。ですが、完成してみるとタッチパネルに垂れ下がるカバー本体がまさに越中ふんどしの前垂れを彷彿とさせたので、外人受けも狙って「FUNDOSHI Cover」と改めました(なぜだ)。

設計


そうと決まったら採寸と型紙作りです。enchantMOONのざっくりとした寸法を取った上で、紙を切り貼りしながら型紙を起こします。上の型紙は完成品から起こし直したきれいな型紙です。

ベロの部分は幅3cm、お気づきでしょうか。そう、enchantMOONの第2のウィークポイント(と勝手に認定)であるDockコネクタをちょうど隠せる大きさです。

これで運搬中も画面とDockコネクタの両方をカバーできるわけです。

もし、俺も作るぜ!という酔狂な方がいらしたら、上の画像リンクのPDFをどうぞご自由にお使いください。革はいわずもがな伸び縮みしますので、穴や接着場所、マジックテープの位置は型紙をうのみにせず、巻きながら調整してください。

材料


手芸屋で端革約800円、接着面付マジックテープ約200円を購入。革はenchantMOONとの調和を考えダークブラウン調、柔らかく十分な厚み(今回は1.5mm程度)のものを選択します。

ちなみに、6mmの穴開けポンチも購入するときれいな穴をあけられますが、1個穴開けるためだけに買うのはもったいないという方は、小丸彫刻刀で代用できます。革の角の丸め処理にも重宝しますので、むしろ小丸彫刻刀買うべき。

裁断

ケガに気を付けながらひたすら革を切ります。ナイフを入れた時の ヌッ という感覚がたまりません。

型紙をあてて線を引きます。
きれいに仕上げるなら後から消しやすいチョークがおススメですが
細見のマジックでいいんじゃないですかね。

今回使ったのは、タミヤのデザインナイフ。
ヌッ スパァッ とよく切れます。

切れました。
1回本体に巻いて長さ確認しておきましょう。
フロントホックにする革紐を端切れからとります。
同様にペンホルダーも切り出します。

組立

部品が揃ったら組み立てます。フロントホック、マジックテープ貼付、ペンホルダー接着して完成です。
ふんどしの前垂r……
もとい、全面カバー端に5mm幅のスリットを切って
革紐を通して結んで玉を作ります。

ベロに小丸彫刻刀で穴を開けます。
いきなり大きく穴を開けず、
本体に巻きながら革の伸縮を考慮して微調整します。

本体に巻き付けて位置を確かめます。
問題なければ前面カバーの角を
小丸彫刻刀で落として丸みを付けます。

玉の位置が決まったら、1cmほど残して余分な紐を切り
万能接着剤で端を接着します。
これやらないとフロントホックの穴を通しづらいんです。
ふんどs……背面の出来も確認します。

位置が決まったら、マジックテープを貼り付けます。
本体側はマジックテープ付属のテープで十分ですが、
革の方には万能接着剤でしっかり固定します。

ペンホルダーはマジックテープで位置を決めてから取り付けます。
幅の狭い方を下、広い方を上にして、ペンの太さの
2~3倍程度のマチを設けて接着します。

実はふんどしカバーの機能性は、このペンホルダーにも隠されています。

ホルダーに十分なマチを設けて、かつ、手前側を広く、下を狭くしています。こうすることで、カバーを開けた時にホルダーが自然にゆるんでペンを取り出しやすくなり、カバーを閉じた時には本体背面でマチが締め付けられてしっかりペンをホールドするようになるのです。

完成


そのふんどs……カバーの魅力は、こちらのプレゼンテーションエントリーをご覧ください。


おまけ

ソフトレザーだからクニャッとひと折りして
手のひらの下に敷くと誤タップ防止になります。

マジ便利!

追記(2014.02.14)

カバー裏のバックスキンが、そのまま画面拭きとしても機能することに気付きました。カバー、下敷き、クリーニングクロスの一石三鳥です。

0 件のコメント: